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【情報センター閲覧室】2024/2025 オペラ『夢遊病の女』関連展示のお知らせ

新国立劇場2024/2025シーズン開幕公演『夢遊病の女』関連展示のお知らせ

新シーズンの幕開けを飾るオペラ『夢遊病の女』は、10月3日(木)に初日を迎えます。
本オペラの上演に先立ち、9月11日(水)より、音楽・オペラ研究家 水谷彰良氏のご協力のもと、
作曲家ベッリーニの資料を新国立劇場5階情報センターにて展示公開いたします。
ベッリーニの自筆譜ファクシミリを含む初期楽譜や、作品の上映史に残る資料の数々など、貴重な資料をぜひご覧ください。

■ ベッリーニの肖像 スカラ座博物館所蔵.jpg
ベッリーニの肖像
(ミラノ・スカラ座博物館所蔵)


ヴィンチェンツォ・ベッリーニ作曲『夢遊病の女』『ノルマ』『清教徒』資料展示


■初期資料・上演史料 他 (全23点)

展示品と説明文:水谷彰良(音楽・オペラ研究家/日本ロッシーニ協会会長)

■開催場所:新国立劇場 5階 情報センター 閲覧室

■開催期間:2024年9月11日(水)~10月20日(日) 10:00~18:00(ただし休室日は除く)

開室カレンダーをご確認のうえ、お越しください


楽譜や肖像画から感じるベッリーニの時代(文◎水谷彰良)

新国立劇場が本公演でベッリーニのオペラを上演するのは新シーズン幕開けの《夢遊病の女》が初となる。
これに合わせ、劇場5階の情報センターにて筆者のコレクションをご覧いただく貴重な機会を得た。インターネットを通じてさまざまな資料をデジタル複製で見ることができる現代でも、本物に接する機会は乏しい。《夢遊病の女》に《ノルマ》と《清教徒》を交えたこのたびの展示から、作曲家が生きた時代の息吹を感じ取っていただければ幸いである。

《夢遊病の女》ではミラノのリコルディ社とパリの提携出版社による楽曲の初版楽譜と共に、1833年ロンドンで初演された英語版の全曲印刷譜(大英図書館と筆者所蔵のみと思われる希少な完本)、アミーナを演じてベッリーニに激賞された天才歌手マリア・マリブランの肖像画のほか、水車の上の朽ちた梁を歩む演技で一世を風靡したジェニー・リンドを描いた木版画、自筆譜ファクシミリ二葉の原寸大の複製も展示する。ちなみにこの歌劇はエルヴィーノを創唱したG・B・ルビーニが特殊な高声テノールだったため、同役のアリアと二重唱を低く移調して出版され、自筆譜に基づく批判校訂版が2009年に刊行された後も原調による上演が困難となっている。

傑作《ノルマ》では名歌「清らかな女神よ」とアリア・フィナーレの初版楽譜、「清らかな女神よ」を一音高いト長調で記譜した自筆譜のファクシミリ、アダルジーザを創唱して後にノルマを演じた名歌手ジュリア・グリージの肖像画も展示する。最後の歌劇《清教徒》では初演でハイFの超高音を歌ったルビーニの肖像画、パリで没後出版された全曲の初版楽譜、マリブランに献呈されたリコルディ社の初版楽譜と共に、死の数週間後にローマで出版された最初の伝記も見てほしい。オペラ作曲家として10年間活動し、33歳10か月の若さで世を去ったベッリーニの人生に思いを馳せるためにも。

展示品一例

■ 夢遊病の女 自筆譜ファクシミリ 第1幕の導入曲.jpeg
『夢遊病の女』自筆譜ファクシミリ第1幕の導入曲
■ ベッリーニ《清教徒》初版楽譜 筆者所蔵.jpg
『清教徒』イタリア初版楽譜(水谷彰良氏所蔵)



 
 

■情報センター ご案内

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閲覧室
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ビデオシアター
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ビデオブース・タブレット
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屋上庭園


新国立劇場の5階にある情報センターは、閲覧室、ビデオシアター、ビデオブースからなる無料でご利用いただける施設です。


【閲覧室】オペラ・バレエ・ダンス・演劇の図書を中心に収集しており、その所蔵は7万冊に及びます。上演作品に関連した特設コーナーも随時展開中です。

【ビデオシアター】80インチの画面で記録映像のご鑑賞を楽しめます。ご利用は4名様より、事前予約が必要です。

【ビデオブース・タブレット】ご覧になりたい記録映像を自由に選んで楽しめます。閲覧室のお好きな場所で鑑賞できるようタブレットのご用意もございます。

【屋上庭園】天気がよければ、富士山を望める日もございます。小さなベンチでほっと一息の憩いの空間です。(飲食はご遠慮ください)

※開室日は、開室カレンダーをご確認ください。(月・火は休室日です)

※アクセスはこちら