時間をかけて、ゆっくりと、丁寧に。
ささやかだけど大切なものを生み出し、「明日」へ繋げていく。
新国立劇場 初台アート・ロフトが発信する「いま、ここ」は、様々な職人さんの手仕事を取材しながら、
人の幸福や生き方について哲学していくシリーズです。
今回の「いま、ここ」
人とは、社会とは、誰かの"仕事"により連結して共生している共同体です。
普段何気なく目にしているモノ、または見過ごしてしまっているモノ。
物言わぬ彼らも、実は誰かの"仕事"により生み出された作品であったりします。
今回密着取材をさせていただいたのは国内外を問わず幅広くマネキンを製造されている株式会社 七彩さん。
知られざるマネキン制作の裏側は、一体一体に手を尽くす職人さんたちの世界でした。
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先達の技術を学び、継承し、生み出されていくマネキンたち。
その工程は、粘土成型から塗装にいたるまですべて手作業で行われていました。
「マネキンは目立ってはいけないのです」
インタビューに答える職人さんたちが口をそろえて答えました。
服よりも、お店よりも、お客様よりも目立ってはいけない。
立役者として、言葉もなく佇むマネキンたちを、職人さんたちは丁寧に作っていました。
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インターネットで服を買うことが当たり前になり、その波はマネキン業界にも訪れているといいます。
それでも、手仕事によるリアルマネキン製造にこだわる七彩さん。
![七彩マネキン工房.png](/centre/news/assets_c/2021/05/9a819a2a52aec15ed587a5b4c27e13a2-thumb-500xauto-41134.png)
「"かわいい"も"かっこいい"も、時代によって変わってしまいます」
「本当に"良いもの"を長く使う、そのためには価値を見抜く目が必要なんです」
時代と共に移り変わる流行や価値観を、マネキンたちはどんな想いで見つめてきたのでしょう。
七彩さんの丁寧な手仕事、知られざるマネキン製造の裏側、そして、モノの価値が変容する時代への想いを映像でご覧ください。
新国立劇場のギャラリー「初台アート・ロフト」。アート空間であると同時に、文化資産である衣裳の修繕・保存活動もしています。
職人技術を紹介する「いま、ここ」、文化を思考する主催イベント「ボトルメール」など企画中。
新たな視点で文化芸術を捉える基地になるべく変身中です。