プロフィール

【演出・改訂振付】牧 阿佐美 Revised : Maki Asami
日本バレエ界の草分けの一人、橘秋子の長女として生まれる。4歳で初舞台を踏み、20歳の時に米国に留学、A.ダニロワ、I.シュヴェッツオフに師事。その後、橘バレエ団を基礎に、橘秋子と共に牧阿佐美バレヱ団を設立し、プリマ・バレリーナとして数々の作品に主演。昭和35年には、日本で初めて外国人ダンサーを相手役に全幕バレエ「コッペリア」を踊り、絶賛を浴びる。橘秋子の没後はその遺志を継いで舞台を退き、牧阿佐美バレヱ団主宰者、橘バレエ学校校長となり、その卓抜した指導力で、日本を代表する舞踊手を数多く世に送りだす。また振付家としても活躍する一方、海外より多数の著名な指導者や振付家を招き、国際共同による質の高い舞台制作を手がけている。ニムラ賞、芸術選奨文部大臣賞、東京新聞舞踊芸術賞、舞踊批評家協会賞、橘秋子賞特別賞を受賞。平成8年(1996年)秋には、多年にわたり数多くの作品を振り付け、発表し続けた功績により紫綬褒章を受章。平成11年(99年)7月より新国立劇場の舞踊芸術監督に就任。2004年2月フランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエを受ける。振付家としての主な経歴は、65年『火の鳥』、67年『眠れる森の美女』をイゴール・シュヴェッツオフと共同振付して主役を踊り、衣裳デザインも自ら手がけて上演した。68年には振付家として本格的にデビューし、黛敏郎作曲『ブガク』、芥川也寸志作曲『トゥリプティーク』、團伊玖磨作曲の『シルクロード』を振付して注目された。最近では95年に『ロメオとジュリエット』、98年に『椿姫』をアザーリ・プリセツキーと共同振付して絶賛を浴びた。新国立劇場バレエ団への全幕物の演出・改訂振付第1作目として2000年11月に『ラ・バヤデール』を手掛け好評を博した。第2作目は04年10月に『ライモンダ』全幕改訂振付、この作品で朝日舞台芸術賞を受賞した。第3作目に06年11月に『白鳥の湖』を改訂振付・演出し、高い評価を得た。07年には新国立劇場完全オリジナルの『椿姫』の振付・演出にあたり、第7回朝日舞台芸術賞を受賞。また当作品がロシア・ボリショイ劇場に招待され09年9月の上演が決定している。08年5月日本人として初めてブノワ賞の審査にあたる。08年平成20年度の文化功労者に選ばれた。

【指 揮】大井剛史 Conductor : Ohi Takeshi
1974年東京都生まれ。17歳より指揮法を松尾葉子氏に師事。東京芸術大学音楽学部指揮科を卒業後、99年同大学大学院音楽研究科指揮専攻修了。学内にて若杉弘、故岩城宏之の各氏に指導を受ける。96年安宅賞受賞。その後、ヴェルビエ音楽祭にてジェイムズ・レヴァイン、クルト・マズアの両氏に、シエナ・キジアーナ音楽院においてジャンルイジ・ジェルメッティ氏に、それぞれ指揮法を師事。02年、新国立劇場中劇場におけるモーツァルト劇場公演『ペレアスとメリザンド』(ドビュッシー)を指揮して、オペラ指揮者として本格的にデビュー。以後現在までに、『アポロとヒュアキントス』(モーツァルト)から、初演を手掛けた『不思議の国のアリス』(木下牧子)に至る、幅広いレパートリーを指揮している。また新国立劇場をはじめとする数々のオペラ公演の副指揮者・合唱指揮者としても活動した。牧阿佐美バレエ団との共演や、ジャニーズの「嵐」と共演したミュージカル『ウェスト・サイド・ストーリー』(バーンスタイン)の指揮など、オペラ以外の舞台音楽にも積極的に取り組んでいる。オーケストラ指揮者としては、仙台フィルハーモニー管弦楽団の副指揮者を務めたのち、東京フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京ニューシティ管弦楽団、ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉、群馬交響楽団、山形交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢、九州交響楽団、東京佼成ウインドオーケストラなどのオーケストラを指揮している。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団における研修を経て09年春帰国予定。新国立劇場バレエには08年『カルメン』by石井潤で指揮。

Copyright (C) 2003-2007 New National Theatre, Tokyo. all rights resrved.