新国立劇場について メニュー

2013年7月11日

マンスリー・プロジェクト トークセッション「別役 実の世界」を開催しました

7月のトークセッション「別役 実の世界」が、10日(水)に小劇場で開催されました。

現在公演中である『象』の劇作家別役実氏、そして演劇評論家の扇田昭彦氏を迎えて行われた今回のトークセッション。
開催に先立ち宮田慶子芸術監督が、「今日は、もう夢のような、私自身も本当にワクワクこの日を楽しみにしていました。」と語った今回のトークセッションには、250名を超える多くのお客様にご参加頂きました。
約4トンもの衣服が所狭しと置かれた『象』の舞台に登場した両氏。非日常的な雰囲気を感じながら、1時間半のトークセッションが始まりました。
カフカやベケットの影響を語られる別役氏ですが、アメリカの現代劇からも影響を受けていることを話されました。
特に現在公演中の『象』のセリフに関しては、アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」に登場する主人公ウィリー・ローマンに強い影響を受けていると言います。
また、多筆家として知られる別役氏は現在138作目の戯曲を完成されました。扇田氏は、シェイクスピアの37の戯曲、井上ひさしの70の戯曲を引き合いに出し別役氏の多筆の秘密について迫りました。
両者息の合ったトークの随所では会場から笑いも起こり、大盛況のうちにトークセッションを終えました。


お客様からは「別役さんご自身から作品やご自分のことについてお話が聞けて素晴らしい経験でした。」「本日初めて別役演劇を観ました。別役氏本人のお話も拝聴でき、大変貴重な一日となりました。」「中学生の時から大好きな別役さんのお話を生で聞くことができて幸せでした。」「めったに見られない、聞けないであろう企画をありがとうございます。扇田氏はお相手からもお話を引き出すのがとてもお上手でファンでございます。」「舞台のセットの中でのトークがまた、作者だから当然かもしれませんが、世界感と合っていてステキな空間でした。」「中学生の時から別役氏のファンなのでお姿を拝見できただけで幸せです。」「1年前からとても楽しみにしていました。学生時代に夢中になって読み、上演もした別役氏のお話を伺えて本当に嬉しかったです。機会を作ってくださった新国立劇場に感謝です。」などの感想をいただきました。
   
※なお、『象』は7月21日まで小劇場で上演しております。
    

別役 実氏

扇田昭彦氏

 ***** 月に一度は新国立劇場にお気軽にお越しください *****

「マンスリー・プロジェクト」は、リーディング、講座、トークなど多彩なプログラムで、直近の演劇公演を、さまざまな角度からお楽しみいただくための催しです。 参加は無料です。(※事前申し込みが必要です)。ぜひご参加ください。
  「マンスリー・プロジェクト」の詳細はこちら