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2013年5月10日

演劇「アジア温泉」が初日を迎えました

 演劇「アジア温泉」が本日、初日を迎えました。新国立劇場が海外の演劇人と創り上げる舞台を、3か月連続で上演するシリーズ「With−つながる演劇−」の第2弾。注目の日韓合同公演です。

 新国立劇場公演「たとえば野に咲く花のように」、「焼肉ドラゴン」、「パーマ屋スミレ」で高い評価を受け、日韓両国で活躍の場を広げる鄭義信が書き下ろした新作を、日韓ワールドカップ開会式の演出も務めた韓国演劇界の重鎮、韓国国立劇団の芸術監督ソン・ジンチェクが演出するという、強力な組み合わせが実現しました。

「アジア温泉」舞台より(撮影:谷古宇正彦)
左よりイ・ボンリョン、成河、キム・ムンシク、キム・ジョンヨン、キム・ジンテ、勝村政信、梅沢昌代 ほか

 アジアのとある島。温泉が湧くという噂が広まったことから生じる、笑いあり、涙あり、歌あり、踊りありのダイナミックな舞台。さまざまな事情を抱えた人々の悲喜こもごもの物語を、勝村政信、成河、千葉哲也、梅沢昌代、キム・ジンテをはじめとする日韓両国の実力派かつ個性派の俳優、総勢22名が繰り広げます。「アジア温泉」の祝祭劇スタイルとは、私たちが「祝祭劇」と聞いてイメージするものとはちょっと異なります。巫女が行う韓国の神事のエッセンスを中心に据えたもので、現実社会においては人と人のあいだに残る悔恨を解き、さらに、生者と死者を結ぶ、鎮魂の「祝祭劇」なのです。観終わった時、友人、恋人、家族の大切さがしみじみと胸に迫ります。「舞台と客席の間に境界線はない」とするソン・ジンチェクが演出する舞台はまさに広場(マダン)。お客様も俳優たちと劇空間を共有し、大きな盛り上がりを見せました。

 また、中劇場ホワイエには、“アジア温泉街”が出現。お客様は開演前、休憩時間に様々な屋台でお楽しみいただきました。

ホワイエに出現した温泉屋台街

足湯ならぬ手湯で、プチ温泉気分♪

ブッフェも「アジア温泉街」。特に海鮮チヂミが大人気!

 終演後、初日の成功を祝い、宮田慶子演劇芸術監督は「日韓合同制作公演の新しいページが開いた。すばらしい初日を迎えたことを嬉しく思う。この作品に参加したことを、みなさんは誇りに思っていただいていいと思う」と述べました。また、演出のソン・ジンチェク韓国国立劇団芸術監督は、「この日韓合同制作公演の実現に関わった全ての関係者に心から感謝している。その中でも特に、出演者のみんなに深い敬意を表したい。キャストのみんなのきらめきが客席に伝わり、観客のみなさんからの一層のきらめきがまた舞台に戻ってきた。すばらしい初日だった」と強い思いを伝えました。

(左より)宮田慶子、鄭義信、ソン・ジンチェク

 激励に訪れた駐日韓国大使館 韓国文化院 沈東燮(シム・ドンソプ)院長は、「大変意義のある日韓合同公演。日本公演に引き続いて行われるソウル公演が今から楽しみ」とご挨拶なさいました。また、本公演に多大なご協力をいただいている国際交流基金の安藤裕康理事長は「この公演は、日韓両国の文化交流が結実したもの。ソウル公演にも多いに期待している」とお話しになりました。

(左より)沈東燮 韓国文化院院長、ソン・ジンチェク、安藤裕康 国際交流基金理事長

公演は、5月10日(金)から26日(日)まで全18回です。どうぞお見逃しなく。
★「おけぴネット」に稽古場レポートが掲載されています! ぜひご覧ください。
⇒「おけぴネット」新国立劇場「アジア温泉」稽古場レポート

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