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2013年2月18日

マンスリー・プロジェクト演劇講座 シリーズ『世界の演劇の今』V−ドイツ−
を開催しました

2月の演劇講座 シリーズ『世界の演劇の今』V−ドイツ−が、立教大学教授の新野守広氏を迎えて、15日(金)、16日(土)の両日、情報センターで開催されました。

まず、ドイツの劇場の特徴について、一部の商業劇場やミュージカル劇場をのぞき、大半が州や市などの地方自治体が運営する公共劇場であり、中規模以上の都市には必ず劇場があること、文化を国が統括せず、地方の独自性にゆだねる制度は、全ての劇場を国営化してナチの宣伝に利用したヒトラー時代の反省を踏まえたものであること、地方自治体の劇場運営予算の総額は約3,100億円にのぼり、鳥取県の年間予算とほぼ同額で、チケット1枚あたり約1万円に相当することなどが紹介されました。

また、ベルリン市内の劇場を中心に、さまざまな劇場の写真とその特徴を紹介していただきました。

講座の後半では、ドイツ演劇の舞台表現について、第二次世界大戦後のブレヒト演劇、1961年東西分断後の、西ドイツの革新的な演劇、東ドイツのハイナー・ミュラーの演劇、1989年の再統一後のベルリナー・アンサンブル、2000年代の新しい世代の演劇と、それぞれの時代を代表する公演映像を使って、作品紹介とその背景を説明し、充実した1時間半となりました。

お客様からは、「ドイツは演劇に関心を持っている人が多く、社会を動かす力に演劇が関わっていることがよくわかった」「資料も丁寧で解り易く、映像を見て内容も整理できて、とてもよかった」「新国立劇場で観た『肝っ玉』『アルトゥロ・ウイ』が懐かしく思い出された」「『つく、きえる』が今からとても楽しみ」などの感想をいただきました。
    

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「マンスリー・プロジェクト」は、リーディング、講座、トークなど多彩なプログラムで、直近の演劇公演を、さまざまな角度からお楽しみいただくための催しです。 参加は無料です。(※事前申し込みが必要です)。ぜひご参加ください。
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