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2013年1月21日

マンスリー・プロジェクト演劇講座
シリーズ『世界の演劇の今』U−韓国−を開催しました

1月の演劇講座 シリーズ『世界の演劇の今』U−韓国−が、韓国在住の演劇コーディネーター木村典子氏を迎えて、18日(金)、19日(土)の両日、情報センターで開催されました。

1991年前橋芸術祭で韓国劇団「木花(モッカ)」の公演を観劇し、そのパワフルでダイナミックな芝居に惹かれて渡韓、17年の長きにわたり劇団の制作に携わったという木村氏。

今の韓国演劇は、李明博政権の文化政策や各地の公共劇場の増加を背景に、小劇場演劇から中劇場演劇中心へと移行しているそうです。

その事例として、明洞芸術劇場(韓国内外の名作を主に上演するほか、公募の創作劇も上演)、南山芸術センター(ソウル芸術大学にも使用され、現在は中劇場規模の作品を書ける劇作家を育てるレジデンスともなっている)、財団法人国立劇団(かつては劇団員は公務員で9時〜5時の勤務体制が保障され、俳優の高齢化が問題となっていたが、今は2人の名誉俳優以外は作品毎に採用)と、韓国を代表する3つの劇場/劇団を取りあげ、その特徴と代表的な上演作品を紹介していただきました。

続いて、戦後1945年から現在までの日韓の演劇交流の歴史を紹介し、最後に韓国と北朝鮮との演劇交流・文化交流の話で締めくくられ、密度の濃い1時間半の講座となりました。

お客様からは、「韓国の社会の実情が垣間見えるお話が沢山伺えてよかった」「国からの助成金や、『中劇場に合った作品を書ける作家を育てる試み』など、とても羨ましい」「韓国がここまで演劇の盛んな国であったことを知らなかった。話の全てが興味深かった」などの感想をいただきました。
    

木村典子氏

 ***** 月に一度は新国立劇場にお気軽にお越しください *****

「マンスリー・プロジェクト」は、リーディング、講座、トークなど多彩なプログラムで、直近の演劇公演を、さまざまな角度からお楽しみいただくための催しです。 参加は無料です。(※事前申し込みが必要です)。ぜひご参加ください。
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