2012年11月12日
マンスリー・プロジェクト演劇講座「ミラー・アメリカ・20世紀、そして21世紀」
を開催しました
11月の
演劇講座「ミラー・アメリカ・20世紀、そして21世紀」が、10日(土)に小劇場で開催されました。
前半は、水谷氏がミラーの代表作である
『セールスマンの死』と
『るつぼ』を取り上げました。登場人物の相関関係や作品の時代背景を解説した後、実際に戯曲からの抜粋を読んで、登場人物たちの現実否認の有り様と、それがミラーの生きた20世紀の社会の一側面であることを解き明かしていきました。
講座の後半には、大学の修士課程で水谷氏の教え子であり、アーサー・ミラーの後期の作品についての論文を執筆された黒川陽子氏が登場。ミラーの自伝と、ミラーの晩年の2作品:
『モーガン山下り』(1991年)・
『演技の終わり』(2004年)を取り上げ、現実否認をなくした末に新しい価値に気づく主人公、現実否認に疲れ果てた主人公を通して、ミラーの問題意識の変化を見ていきました。
お客様からは、「現実否認というテーマがとても深く、胸に突き刺さるような印象を受けた」「アーサー・ミラーの作品の奥深さを改めて感じた」「大学の文学講座のようにためになる話だった」「水谷先生の話がわかりやすく、また黒川さんとの対話などもあって堅苦しくならず、全く飽きずに受講できた」などの感想をいただきました。
 水谷八也氏 |  黒川陽子氏 |
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