新国立劇場について メニュー

2012年7月9日

マンスリー・プロジェクト 演劇講座「ハロルド・ピンターの世界」が開催されました

7月の演劇講座「『ハロルド・ピンターの世界」が、7日(土)に小劇場で開催されました。

『温室』の翻訳者で、日本におけるピンター研究の第一人者である喜志哲雄氏が、7月のマンスリー・プロジェクトの講師。初期の戯曲『誕生日のパーティ』の冒頭の部分を自ら読みながら、ピンターの革新性を説き、それは従来のリアリズム演劇にはなかった解釈を拒否したスタイルであると同時に、意味内容も無視した台詞(言葉)にも革新性があると指摘。そのことを、リアリズム演劇を代表する『夜の訪問者』(J.B.プリーストリー作)の冒頭部分を同じように読み説いて明らかにしました。さらにピンターの『背信』にも言及、台詞の言外にある意味を読み解くことで、ピンターの世界がみえてくるとも。「ハロルド・ピンターの世界」の一端にふれることができた、90分間ノンストップの充実した講座となりました。

お客様からは、「戯曲の読み方を教えていただき、とても面白かった」「リアリズムと不条理の違いが良くわかり、有意義な講義だった」「執拗なテキストの細部へのこだわりに、先生の作家への愛着が感じられた」「『温室』を見てわからなかった部分がわかった気がした」「ユーモアに富みかつ柔軟でわかりやすいお話でした」「喜志先生のお声が若々しくて素敵でした」などの感想をいただきました。
   

 ***** 月に一度は新国立劇場にお気軽にお越しください *****

「マンスリー・プロジェクト」は、リーディング、講座、トークなど多彩なプログラムで、直近の演劇公演を、さまざまな角度からお楽しみいただくための催しです。 参加は無料です。(※事前申し込みが必要です)。ぜひご参加ください。
  「マンスリー・プロジェクト」の詳細はこちら