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2010年4月28日

バレエ「カルミナ・ブラーナ」公開リハーサルが行われました

新国立劇場バレエ団による、一般のお客様に向けた公開リハーサルが4月24日に行われました。これは、1997年の開場以来、初めての試みとなります。多数のご応募の中から最終的に抽選で選ばれた90名のお客様が3グループに分かれて、5月1日に初日を迎える「カルミナ・ブラーナ」のリハーサルを見学しました。

折からのアイスランドの火山噴火による航空ダイヤの混乱の影響で、振付のデヴィッド・ビントレー芸術参与は成田空港から劇場に直行し、到着したのは第一部開始の30分前。早速、これまでのダンサーたちの成果を見ながら、細かい指導を始めました。

第一部は小野絢子と山本隆之、第二部は湯川麻美子と芳賀望の組による主役「フォルトゥナ」と「神学生3」のリハーサルがおこなわれ、第三部では「神学生2」役を踊る、八幡顕光、古川和則、福田圭吾という若い3人の男性ダンサーによるリハーサルが披露されました。
第三部の冒頭で、コール・ド・バレエダンサー福田圭吾の次シーズンにおけるソリスト昇格が発表され、お客様から温かい拍手をいただきました。

それぞれのリハーサルの後には、トークイベントが開かれ、お客様からの様々な質問に、ビントレー氏とダンサーたちが答えました。
初のフォルトゥナ役でハイヒールをはいてソロを踊る小野絢子が「私は普段ハイヒールをはかないので…」と話すと、下着一枚で踊る神学生3役の山本隆之が「僕も普段、下着一枚でいるわけじゃないよ。」と言って、会場を笑わせました。
湯川麻美子は2005年「カルミナ・ブラーナ」の新国立劇場初演で、初めて有名な冒頭のソロを踊ったときの経験を語り、再演に向けてより深い音楽的な表現をしたいと心意気を語りました。

第三部トークイベントの最後を、ビントレー氏は次のような言葉で締めくくりました。
「今回の公開リハーサルのようなイベントを、今後もぜひ続けていきたいと思っています。なぜなら、私たちは一般のお客さまに届くような距離にいるように、私たちの側から手をさしのばしたいのです。」

新国立劇場バレエ団では、今回試みたような「生」のリハーサルの現場をご見学いただく機会を設けるなど、今後も作品を創り上げていく過程をご覧いただくことで、新しい側面からの舞台芸術の楽しみ方を提供していきたいと考えています。

「カルミナ・ブラーナ」公演については⇒こちら

自ら動いてみせ、イメージを伝えていく

初のフォルトゥナ役を踊る小野絢子と

 

和やかな雰囲気の中、トークイベントが始まりました
(右端は指揮者のP.マーフィー)

フォルトゥナ役について話す湯川麻美子と
「神学生3」役の芳賀望

 

「神学生2」役の指導を受ける八幡顕光
(右奥は古川和則)

次シーズンのソリスト昇格が発表された福田圭吾