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2009年3月6日

Ballet the Chic バランシン/サープ/ドゥアト キャスト決定いたしました。

いよいよ3月26日(木)に開幕する『Ballet the Chic』。
新国立劇場でしか実現できない「大人のためのバレエ傑作選」として小粋な作品を集めた公演です。

注目のキャストはコチラから!

<作品紹介>
●ジョージ・バランシン『セレナーデ』 <再演>
       音楽/チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調

夢のように美しいバランシンの世界を新国立劇場バレエ団の豊かな音楽性で

20世紀の最も重要な振付家の一人に数えられるバランシンの作品。
物語や意味を排除し、純粋な踊りの美しさを追求したバランシンの
『セレナーデ』は、まさにチャイコフスキーの音楽を視覚化したように美しい。月明かりを思わせるブルーを基調とした照明のもと、シンプルな衣裳のダンサーが浮かび上がります。クラシックバレエの技法に基づいたその動きは、凛とした音楽のニュアンスまでも表現し、観るものを清澄な気分にさせます。

●トワイラ・サープ『プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ』<新制作>
  音楽/ハイドン「交響曲 第82番 <熊>」より、ジョセフ・ラムの曲より

ユーモア溢れるサープの作品をダンサーたちの超絶技巧で堪能

アメリカ・NYを拠点に活躍する振付家、トワイラ・サープ。その作品の多くは、バレエの基礎を極めた者だけが踊れる技巧や巧みな音楽性にあふれています。この作品は、当時全盛期を迎えていたバリシニコフが超人的テクニックとユーモア・センスを存分に発揮し人気を博しました。これだけのスピード感とテクニック、その上にコミカルな演技を求められる舞台は、バリシニコフというダンサーを得て初めて可能だったと言われており、新国立劇場ではテクニシャン、デニス・マトヴィエンコが登場、バレエ団からは福田圭吾が大抜擢!

●ナチョ・ドゥアト『ポル・ヴォス・ムエロ』<再演>
 音楽/15〜16世紀スペインの古楽 テクスト/ガルシラソ・デ・ラ・ベガ 

芳醇な音楽、高い精神性、ナチョの傑作を新国立劇場バレエ団が具現化!

国際的に活躍するスペインの振付家、ナチョ・ドゥアト。タイトル『ポル・ヴォス・ムエロ』は「あなたのために死す」の意。ルネサンス期のスペイン音楽と同時代の代表的詩人ガルシラソ・デ・ラ・ベガの同名詩にインスピレーションを得て生まれた作品。伝統的な宮廷舞踊の身振りを取り入れながらも、完全に現代のボキャブラリーでナチョは作品を創り上げ、彼独特の美学が遺憾なく発揮されています。形式美を追求しているようでありながら、人間の普遍の感情が表出されているとても魅力的な作品です。

●井口裕之『空間の鳥』
 音楽/ヘンリク・グレツキ「ハープシコードと弦楽オーケストラのための協奏曲」

バレエ団が結成され10年余りを経て、新国立劇場バレエ団で育った井口裕之が、新国立劇場のステージにコリオグラファーとして初登場!

―「空間の鳥」について教えてください。
今回は3回目のリメイクになります。7年くらい前(25歳の頃)が最初で、2回目が3年前です。過去2回は女性ダンサーがメインの作品でした。今回は新国立劇場バレエ団の男性ダンサーたちがメインの作品にリメイクします。男性ダンサーでないとできないテクニックが満載されていて、技術的な規制がない分どんどん作って行っているので、ほとんど変わっていますね。・・・作品のテーマは古い世界から新しい世界へ殻を破って出て行こうとする力そのもの、といったことになります。 (井口裕之)