2005年12月22日
新国立劇場では、来る1月21日(土)13:00より、新国立劇場中劇場にて、瀬戸内寂聴初の書き下ろし台本による三木稔の歴史オペラ完結編「愛怨」の上演に先立ち、オペラトークを開催します。
オペラ「愛怨(あいえん)」は、オペラ初挑戦となる瀬戸内寂聴の台本を得て、日本の歴史を題材にオペラ作品を発表してきた三木稔が、その完結編として世に送り出す大作で、遣唐使として唐に渡った青年と、生き別れとなった美しいふたごの姉妹の愛と苦悩を描いた物語です。
「奈良時代、遣唐使、琵琶」をキーワードに、瀬戸内の手により奔放な「愛」に満ち溢れた作品として台本が仕上げられ、さらに「芸能の、時代との関わり」や、運命に翻弄された「怨」の克服を現代にも通じる日中間の宿命と捉えた視点が強調され、オペラ「愛怨」は作曲されました。
日本人作曲家による創作オペラは、まだまだ上演機会に恵まれているとは言えません。それにもかかわらず、三木の作品はむしろ海外で上演され、高く評価され、再演が重ねられてきました。三木は、本作品を最後のオペラの作曲とすることとしており、日本のオペラ史に残る上演としての期待が高まっています。
このオペラ「愛怨」の魅力をより多くの人に親しんでいただくため、オペラトークを開催します。「愛怨」の物語の内容、見どころ聴きどころから「愛怨」誕生秘話まで、瀬戸内、三木に指揮の大友直人と演出の恵川智美を交えて紹介します。また楽曲の一部もお聞きいただく予定です。
11月11日(金)開催の記者発表の様子 |