「フィガロの結婚」指揮者
平井秀明氏ショートインタビュー

新国立劇場は、オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」は無事全6回公演を終了しました。そしてオペラ「フィガロの結婚」は順調にリハーサルが進行しています。

新進気鋭の指揮者・平井秀明氏は“オペラをまだご覧になったことのない方、是非この「フィガロの結婚」でオペラデビューしてください!私の音楽は聴衆の心を掴んで離しませんよ!”と語ります。

Q.このたびはホモキ氏の演出のレパートリー演目です。

A.初演は劇場で観劇しました。演出は非常に斬新ですね。視点がとても面白いと思います。また斬新な中でも、モーツァルトが音楽で表している「感情の一瞬の変化」を巧く使って、非常に細かく演出をしていますね。

“自分の、今の若さで感じるものを思いっきり音楽で表現したい”

私は今年で35歳になりますが、モーツァルトがフィガロの結婚を作曲した年齢に近い時期に、私がこの作品を指揮出来ることは大変に光栄です。(編注:モーツァルトは1756年生まれ。フィガロの結婚は、モーツァルトが31歳の時となる1786年5月に初演。)私が今の若さで感じるものを思いっきり音楽で表現したいですね。演出コンセプトと共存出来る範囲で、私が解釈するモーツァルトらしさ、つまり“生き生きとした躍動感にあふれる演奏”となるように、連日稽古しています。

Q.連日一緒に稽古をしているキャストの印象はいかがでしょうか?

A.今回のキャストは本当に素晴らしいです。まるで美しい宝石を揃えたような、最高のキャストだと思います。そしてチームワークがとても良いので稽古場の雰囲気も大変に素晴らしいです。

Q.現在、稽古で大切にされていることは何でしょうか?

A.モーツァルトの音楽は生きています。ですから<絶対に音楽の流れを止めない>ということが大切です。作品を川、聴衆を船に例えさせていただくならば、幕開きとなる上流から終幕の下流まで、澱みなくずっとスムーズに流れるように作品を進めていくことが重要なんです。演出の都合で音楽の流れを止めてはダメなんです。「フィガロの結婚」はたった一日の出来事なのに、ドンデン返しが有ったり、目まぐるしく展開するストーリーです。だからこそ音楽が止まってはダメなんです。

そして、その為には「呼吸(ブレス)」が大切です。歌手は呼吸がとても重要です。そして、公演中はその歌手と共に聴衆も一緒に呼吸をします。ですから作品の流れを止めない為に「呼吸」を大切に稽古をしています。

Q.聴衆の皆様にメッセージをお願いいたします。

A.今回のステージングは「白いキャンパスのような物」だと思っています。そしてモーツァルトの音楽はたくさんの色が存在します。モーツァルトの音楽が白いキャンパスの上を何重にも色が重なり合って、舞台が美しい色彩を帯びていくのです。ゴテゴテした衣裳で舞台を飾るのではなく、シンプルな衣裳を着た歌手とモーツァルトの音楽の色彩で舞台を染めてみようと考えています。聴衆の皆様には、音楽の色彩感を味わっていただきたいですね。
オペラをまだご覧になったことのない方、是非この「フィガロの結婚」でオペラデビューしてください。私の音楽は聴衆の皆様の心を掴んで離しません。モーツァルトは最高のタイミングで感情を描いています。この「フィガロの結婚」をご覧になった時、きっと皆様は“無意識的”に作品のドラマに入り込むことになると思います。



■「フィガロの結婚」 (2005年4月7日〜17日)

チケットのお申し込み:新国立劇場ボックスオフィス 03−5352−9999



このページのトップへ