『三文オペラ』の冒頭の歌「マック・ザ・ナイフ」は、いまやスタンダードナンバーとなっており、みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないのでしょうか。この特設サイトのトップページで流れています。歌詞は主役メッキースの悪事を連ねておりちょっぴりダークなのですが、曲はいたって陽気でシンプル!
この魅力的なメロディーに惹かれ、ジャズの巨匠たちが様々なアレンジを加えて世に送り出しています。
まずはルイ・アームストロング。「サッチモ」の愛称でも知られたジャズ界の巨星です。
1955年の録音の折には、ヴァイルの奥さん(当時既に未亡人ですが)で、「三文オペラ」にも酒場のジェニーで出演したロッテ・レーニャがスタジオにいたとのこと。この録音で歌詞に「ロッテ・レーニャ」が出てくる所以です。
そしてエラ・フィッツジェラルド。1960年の「Ella in Berlin ?Mack the Knife」は彼女の最も有名なライブレコーディングのひとつで、グラミー賞など複数の有名な賞をとっています。エラは歌詞を途中で忘れてしまい、彼女が敬愛するルイ・アームストロングなどの名前をいれてアドリブで歌うのですが、それがカッコイイ!エラの魅力全開です。
1956年にサックスのソニー・ロリンズが、トミー・フラナガン(ピアノ)、ダグ・ワトキンス(ベース)、マックス・ローチ(ドラム)という豪華メンバーでレコーディングしたとってもクールな「マック・ザ・ナイフ」も一度は聞いておきたい録音です。
その他にも、スティング、ロビー・ウィリアムズなどもカヴァーしており、現在も多くの人々を魅了する「マック・ザ・ナイフ」。今回の新国立劇場の「三文オペラ」でもとっても素敵に仕上がってきています。ぜひぜひ、劇場で「マック・ザ・ナイフ」をご堪能くださいね。