プロフィール

【作】Alan Harris(アラン・ハリス)
ナショナル・シアター・ウェールズのオープニング作品『グッド・ナイト・アウト・イン・ザ・ヴァレー(谷間での楽しい夜)』(演出は芸術監督ジョン・E・マグラー)を書き下ろしたウェールズ出身の新進劇作家。この作品は2010年3月に南ウェールズ、ブラックウッド市の炭鉱夫のための学校およびウェールズ各地で上演され、「地方色豊か、示唆的で挑発的、台詞や状況設定に鋭さがあり、同時に笑いにあふれている」(ステージ・メディア・レビュー)と評される。昨年、ウェールズ・ナショナル・オペラの委嘱作品『ヒドゥン・ヴァレー(隠れた谷)』も高評価を得る。他の作品に『カップボード・ダッド』(2009年10月、シャーマン劇場にて上演)など。


【翻訳】長島 確(ながしま・かく)
ドラマトゥルク・翻訳家。立教大学フランス文学科卒。ピーター・ブルック作品の字幕操作を機に、戯曲の翻訳に取り組み始める。現在、日本でまだ少ないドラマトゥルクとして、コンセプトの立案から上演テキストの編集・構成まで、身体や声とともにあることばを幅広く扱う。ベケットやサラ・ケイン、ヨン・フォッセらの戯曲の翻訳のほか、さまざまな演出家や劇団の作品に参加。参加作品に『アトミック・サバイバー』『4.48サイコシス』『ヘッダ・ガーブレル』『長短調(または眺め身近め)』『ゆめみたい(2LP)』ほか多数。自身のプロジェクト「豊島区在住アトレウス家」を展開中。訳書にベケット『いざ最悪の方へ』。中野成樹+フランケンズ所属。東京藝術大学、立教大学、京都造形芸術大学、日本大学芸術学部非常勤講師。

【演出】John E McGrath(ジョン・E・マグラー)
ジョン・E・マグラーは2009年11月5日に新たに発足したナショナル・シアター・ウェールズの創立者であり芸術監督として、10-11年の第1シーズンを終え、早くも、珍しい場所で意欲的な作品を上演するとの評判を確立した。1年目は、アラン・ハリス作『ア・グッド・ナイト・アウト・イン・ザ・バレー(谷間での楽しい夜)』とギャリー・オーウェン作『スティール・アス・フロム・ロンリーネス(愛は孤独を忘れさせる)』を演出した。また、全国13ヶ所で13作品を上演するという企画を陣頭指揮することによって、ウェールズに新しい「演劇地図」を作り上げた。
12年には、ティム・プライス作『ラディカライゼーション・オブ・ブラッドリー・マニング』とケイト・オーライリー作『イン・ウォーター・アイム・ウェイトレス』を演出の予定。
それ以前はマンチェスター市のコンタクト劇場の芸術監督を務め、レン・シセイ作『ストーム・アンド・サムシング・ダーク』、ケイト・オーライリーとポール・クレイ共作『パーフェクト』、ジェフ・ヌーン作『サムウェア・ザ・シャドウ』をはじめ、多くの作品を演出した。彼の指揮のもとコンタクト劇場は、幅広い層の新人アーティストを大勢発掘し、また、青少年の国際的劇団のために「コンタクティング・ザ・ワールド」というフェスティバルを率先して行った。
ニューヨークで演劇を学び、当時マブー・マインズ(劇団)のアソシエート・ディレクターでもあった。オックスフォード大学、コロンビア大学並びにニューヨーク大学で学位を取得。04年ルートレッジ社から著書『ラビング・ビッグ・ブラザー:パフォーマンス、プライバシー・アンド・サベイエンス・スペース』が出版されている。
05年には、NESTAカルチャー・リーダーシップ賞を受賞。

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