プロフィール

【作家】
『昔の女』ローラント・シンメルプフェニヒ(Roland Schimmelpfennig)
1967年、旧西ドイツ生まれ。ジャーナリストとしてイスタンブールに滞在後、ミュンヘンのオットー・ファルケンベルク演劇学校で演出を学び、同地のカンマーシュピーレにて演出助手/共同制作者を務める。96年より劇作活動を始め、ドイツ語圏の主要な劇場から依頼を受けて、ロマン主義の感覚や映像メディアの手法を持ち込んだ斬新な演劇テクストを提供、ドイツではいま最も上演の多い現代劇作家であり、その作品は40カ国以上で公演されている。エルゼ・ラスカー=シューラー奨励賞、シラー記念賞、ネストロイ演劇賞を受賞。オペラ台本やラジオ放送劇も手がけるなど、極めて多彩・多作な作家である。

『シュート・ザ・クロウ』オーウェン・マカファーティー(Owen McCafferty)
1961年、北アイルランド生まれ。08年に新版『アンティゴネ』の構成台本・演出を手がけたほか、近年ではナショナルシアターのロフト・シーズン『クロージング・タイム』や、同コッテスロー劇場で上演された『シーンズ・フロム・ザ・ビッグ・ピクチャー』(ジョン・ホワイティング賞、マイヤー・ウィットワース賞、イブニング・スタンダード賞、チャールズ・ウィンター賞)がある。05年の『酒とバラの日々』の舞台版はドンマー・ウェアハウスにて初演、何度か再上演されている。03年、マンチェスターでイギリス初演となった『シュート・ザ・クロウ』は、05年、ロンドンのトラファルガー・スタジオでの上演が高く評価された。

『タトゥー』デーア・ローアー(Dea Loher)
1964年、バイエルン州生まれ。90年、ベルリン芸術大学のシナリオ・ライティング・コースで台本を書き始め、劇作家の道を開く。92年『オルガの部屋』で鮮烈なデビュー、次作『タトゥー』をはじめ、立て続けに話題作を発表。演劇専門誌『テアター・ホイテ』の年間最優秀新人劇作家に、93年『タトゥー』、94年『リバイアサン』で連続して選ばれ、ミュールハイム市演劇祭では『タトゥー』でゲーテ賞、『アダム・ガイスト』では劇作家賞に輝く。『オルガの部屋』で英ロイヤル・コート・シアターの劇作家賞を受賞し、ドイツ演劇を代表する新鋭劇作家として認知された。2006年にベルトルト・ブレヒト賞を受賞した。

【演出家】
『昔の女』倉持裕(くらもち・ゆたか)
映像の脚本やコラムなどでも精力的に活動し、各方面から熱い注目を浴びている若手劇作家、演出家。物事を独自のシニカルな視点で切りとり、しっかりしたストーリー展開を保ちながら、絶妙な台詞の応酬と間で観客を引きつける力をもつ。1994年、岩松了プロデュース『アイスクリームマン』に俳優として参加、2000年劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」始動。04年『ワンマン・ショー』にて第48回岸田國士戯曲賞受賞。近年は、『開放弦』(パルコ劇場)脚本、ラジオドラマ「博士の愛した数式」脚本、WOWOW連続即興ドラマ『つかじの無我』監修等も行っている。

『シュート・ザ・クロウ』田村孝裕(たむら・たかひろ)
劇作家・演出家。1976年生まれ。98年より劇団ONEOR8を主宰、全公演の脚本・演出を担当。近年は三田村周三プロデュース『猿股のゆくえ』(脚本・演出)、ラサール石井プロデュース『なかよし』・『悩み多きものは』(演出)、トムプロジェクト『東おんなに京おんな』(演出)など、外部公演の演出、脚本も多く手がけている。2007年の活動に椿組2007夏・花園神社野外劇『花火、舞い散る』の演出やPARCO「LOVE30『箪笥の行方』」の脚本、アミューズ『ラムネ』の演出など。フジテレビの『ほんとにあった怖い話』『世にも奇妙な物語』などのほか、09年公開映画の映像脚本も執筆している。08年1月にはRUN&GUN「ブルーシーツ」(脚本・演出)も予定されている。

『タトゥー』岡田利規(おかだ・としき)
1973年横浜生まれ。演劇作家、小説家。97年、演劇ユニット・チェルフィッチュを結成し、横浜を拠点に活動を続ける。
2005 年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞受賞。選考委員からは、演劇というシステムに対する強烈な疑義と、とらえどころのない日本の現在状況を巧みにあぶり出す手腕が高く評価された。また、岡田利規特有の身体性は時にダンス的とも評価され「TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2005―次代を担う振付家の発掘―」最終選考会に出場。同年、横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。06年、ドイツミュールハイム劇作家フェスティバル "Stuecke’06/International Literature Project in the course of the Football World Cup 2006"に日本劇作家代表として参加。同年12月新国立劇場THE LOFTにて『エンジョイ』発表。06-07年平田オリザが芸術監督を務めるアゴラ劇場の舞台フェスティバル「サミット」のディレクター就任。07年、小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(新潮社)発表や、カンパニー作品でヨーロッパで最も重要とされる前衛芸術祭のひとつ KUNSTENFESTIVALDESARTS07への招聘、国立国際美術館30周年記念公演、森美術館主催「六本木クロッシング展」に参加するなど多方面へ活動を展開する。同年、神奈川文化賞未来賞を受賞。08年に発表されるチェルフィッチュ最新作『フリータイム』では、ブリュッセル、ウィーン、パリの各都市を代表する舞台芸術フェスティバルとの国際共同制作となる。桜美林大学、早稲田大学の非常勤講師も務める。

『アテンプツ・オン・ハー・ライフ』北澤秀人(きたざわ・ひでと)
1967年、神奈川県生まれ。北里大学薬学部卒業、同大学院薬学研究科修士課程終了。94年、劇団NLT入団、2007年12月に劇団NLT退団。現在、フリーの演出家として活動中。主な演出作品に、95年『賊』をはじめ、『相寄る魂』『くたばれハムレット』『燕のいる駅』『おかしな二人・女性版』『SPA!〜あの鐘を鳴らすのはあなた〜』『Daughtersドーターズ』『アルバニアン ドリーム』『マグノリアの花たち』『女たちのジハード』などがある。

『最後の炎』森新太郎(もり・しんたろう)
1976年、東京生まれ。 国立福島大学経済学部在学中より演劇活動を始める。
2000年、円演劇研究所に入所、02年に演劇集団円 演出部会員に昇格。
03年より、『西へゆく女』『オリュウノオバ物語』など、円本公演の演出助手を数多く務める。06年、遠藤周作没後十年行事『沈黙』の構成・演出。円本公演『ロンサム・ウェスト』、07年、仲谷昇・岸田今日子追悼公演『天使都市』、08年、『田中さんの青空』
『孤独から一番遠い場所』を演出。09年、平成20年度千田是也賞を受賞(毎日芸術賞演劇部門寄託賞)。

『タロットカードによる五重奏のモノローグ』鵜山仁(うやま・ひとし)
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