プロフィール

【作】三島由紀夫(みしま・ゆきお)
本名は平岡 公威(ひらおか きみたけ)。大正14(1925)年東京市四谷区(現新宿区)生まれ。学習院初等科から中等科および高等科を経て東京帝国大学法学部卒。卒業後、大蔵省銀行局国民貯蓄課に勤めたが9ヶ月で退職、作家として独立した。華麗な文体と、特異な心理分析、古典的美によって裏打ちされた作風で多くの作品を発表。
代表作に戯曲「近代能楽集」『サド侯爵夫人』『わが友ヒットラー』、小説『仮面の告白』、『金閣寺』『潮騒』『豊饒の海』などがあり、ノーベル文学賞候補に何度も挙げられたことがある。後年、芸術至上的な独特な思想に傾く一方、次第にナショナリズム的色彩を強めていった。
昭和45(1970)年11月25日市ヶ谷にある陸上自衛隊東部方面総監部に乱入、自衛隊員に憲法改正への蹶起を促したが失敗、割腹自殺。享年45歳。毎年11月25日には「憂国忌」が営まれる。
なお、平成10年7月に完成した山中湖村「山中湖文学の森」に、三島由紀夫文学館が建設され11年7月3日オープン。『豊穣の海』創作ノートや生原稿のほか、多数の貴重な資料が収蔵されている。

【演出(綾の鼓)】前田司郎(まえだ・しろう)
作家・劇作家・演出家
1977年、東京都・五反田に生まれる。日本大学豊山高校在学中に舞台芸術学院演劇科夜間部入学、94年卒業。96年、和光大学人文学部文学科入学。97年7月、五反田団旗揚げ。2000年11月テレビ東京系列『ターンターンターン』シナリオ担当。02年3月和光大学卒業。
五反田団公演全ての作・演出を担当する。田中流+あなんじゅぱす『感触Sensation-七夕幻灯演奏会』、あなんじゅぱす仙台、山形公演『夏の夜の音』(作:平田オリザ)などの演出担当。
主な小説に、『愛でもない青春でもない旅立たない』(野間文芸新人賞ノミネート)、『恋愛の解体と北区の滅亡』(三島由紀夫賞ノミネート)、『グレート生活アドベンチャー』(芥川賞ノミネート)『誰かが手を、握っている気がしてならない』(三島由紀夫賞ノミネート)など。04年度京都芸術センター舞台芸術賞受賞(第26回公演『家が遠い』の演出に対して)、『生きてるものはいないのか』で08年第52回岸田國士戯曲賞受賞。
新国立劇場では本年6月、「シリーズ・同時代」の企画において『混じりあうこと、消えること』(白井晃演出)を書き下ろした。

【演出(弱法師)】深津篤史(ふかつ・しげふみ)
劇作家、演出家
1967年、兵庫県生まれ。同志社大学院文学研究科修士課程卒。関西で活躍する劇団桃園会主催。劇団の作品の作・演出に携わる。主な作品に『うちやまつり』『のたり、のたり』『よぶには、とおい』『熱帯夜』など。『うちやまつり』において第42回岸田戯曲賞受賞。その他、飛田演劇賞快挙賞、大阪咲くやこの花賞を受賞。
新国立劇場では2005年『動員挿話』を演出し、本作品にて第13回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。この公演は2008年2-3月再演された。現在、関西の若手演劇人の中で最も注目される一人である

十朱幸代(とあけ・ゆきよ)
東京生まれ。1958年にNHKドラマ『バス通り裏』でデビュー。1980年『震える舌』でブルーリボン賞を受賞、日本映画アカデミー賞優秀主演女優賞に3度輝く。他多数受賞。また2003年には紫綬褒章を受賞。主な主演舞台は山本一力作品『あかね空』他、テレビ『芸者小春姐さん奮闘記』シリーズ(TX)などがあり、多様な女性の生きざまをフレキシブルに演じている。

多岐川裕美(たきがわ・ゆみ)
映画『聖獣学園』でデビュー後、『復活の日』『いつかギラギラする日』『鬼平犯科帳』などに出演。TVでは、1976年にエランドール賞新人賞受賞。『草燃える』『功名が辻』『華麗なる一族』などで幅広く活躍。主な舞台 は、『八番館おふく』(十朱幸代主演)で初舞台を踏み、『夢千代日記』『晩菊』『紅梅館おとせ』『細雪』『チャングムの誓い』『プリズンホテル』などに出演。

木村了(きむら・りょう)
1988年9月23日生まれ。2002年「第15回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で審査員特別賞受賞に芸能界デビュー。
映画デビュー作、2004年『ムーンライト・ジェリーフィッシュ』を皮切りに、同年ドラマ『ウォーターボーイズ2』 出演。その後数々のドラマ、映画に出演する。
2007年には大河ドラマ『風林火山』『花ざかりの君たちへ』など話題作に出演する。
本年6月まで放送のドラマEX『パズル』に出演、最新作NHKドラマ『キャットストリート』(8月28日より放送予定)にも出演決定。

国広富之(くにひろ・とみゆき)
1977年、TBSドラマ『岸辺のアルバム』でデビュー。同年ゴールデンアロー賞放送新人賞、テレビ大賞新人賞、1978年にエランドール賞新人賞受賞。その後、人気ドラマ『赤い絆』『極楽家族』(芸術参加作品最優秀賞受賞)『噂の刑事トミーとマツ』『ふぞろいの林檎たち』など、映画では『神様なぜ愛に国境があるの』、『死線を越えて』、『当選確実』などに出演する。舞台は『おさん茂兵衛』『ブラットブラザーズ』『阿修羅のごとく』など、幅広いジャンルで活躍している。

綿引勝彦(わたびき・かつひこ)
日本大学芸術学部に在籍中、劇団民藝に入団。約二十年にわたり新劇の世界で数多くの舞台を踏む。1985年に民藝を退団後、自ら「劇団綿帽子」を設立、現在に至る。舞台のみならず、映画・ドラマでも善悪幅広い役柄を演じ、多彩なジャンルで活躍。主な出演作品として、映画『千の風になって』『椿山課長の7日間』、テレビドラマ『鬼平犯科帳』『天までとどけ』『ゴンゾウ』『陽炎の辻』、舞台『女の一生』『罠』『南太平洋』『四谷怪談』、またCM「ポケットモンスター」シリーズ、「野村證券」「ヘーベルハウス」など多数。

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