たとえば野に咲く花のように−アンドロマケ−

  • 2007/2008シーズン
  • 2007/2008 Season Play
    2007年10月17日(水)〜11月4日(日)

    新国立劇場開場10周年記念
    フェスティバル公演

    「三つの悲劇」―ギリシャからVol.2
  • 中劇場

廻り巡る片想いの連鎖 一方通行の四角関係の結末は――?

恋に翻弄される人間の愚かさと滑稽さを描く“大爆笑の大悲劇”

トロイア戦争に敗れて亡くなった夫を想いながら、敵国エーペイロスの囚われ人として生きた女性アンドロマケ。ギリシャ三大悲劇詩人エウリピデスと、フランス古典主義を代表するラシーヌが描いた“アンドロマケ”は、愛する者に愛されない4人の男女の四角関係と、それが引き起こす悲劇の物語。今回は、1951年、朝鮮戦争中の日本に舞台を移し、激しい恋にとらわれてしまった人間の、どこまでも愚かで、愛らしく、それでいて滑稽に見えてしまう究極の姿を"大爆笑の大悲劇"として描き出します。
作に、『ザ・寺山』で岸田國士戯曲賞を、映画『愛を乞うひと』で日本アカデミー賞脚本賞を受賞し、独自の世界を圧倒的な言葉で紡ぎ出す劇作家鄭義信を迎え、人間の細やかな心の機微を丁寧に描き、今、女性演出家として最も注目を浴びる鈴木裕美が演出を手がけます。

ものがたり

1951年夏、とある港町の寂れたダンスホール。戦争で失った婚約者を想いながら働く朝鮮人、安満喜。そこへ先頃オープンしたライバル店を経営する安部康雄が訪れる。戦地から還った経験から「生きる」ことへのわだかまりを抱いていた康雄は、「同じ目」をした満喜に夢中になり店に通い詰めるが、満喜は頑として受けつけない。一方、康雄の婚約者あかねは、心変わりした康雄を憎悪しながらも、恋心を断ち切れずにいる。そんなあかねを、康雄を恩人と慕う直也が見守っていたのだが……。

イベント

『たとえば野に咲く花のように』シアター・トーク

【日 時】 10月23日(火)終演後
【会 場】 新国立劇場 中劇場
【出  演】 鈴木裕美(演出)、七瀬なつみ、田畑智子、永島敏行、山内圭哉 ほか
【司 会】 堀尾正明(NHKアナウンサー)
【料  金】 無料(本公演チケットをご購入の方に限ります)
【入場方法】 本公演チケットをご提示ください。
(半券可、ただし満席になり次第、ご入場を締め切らせていただくことがあります。) 
【お問い合わせ】新国立劇場 営業部 03−5351−3011(代)