オペラ公演関連ニュース
新制作オペラ「椿姫」 リハーサル順調に進行中
新制作 オペラ「椿姫」のリハーサル 順調に進行中です!!
先日より、5月10日(日)に初日を迎える新制作「椿姫」のリハーサルが順調に進行中です。
リハーサルの中で演出と衣裳を手がけるヴァンサン・ブサールは、演出コンセプトを下記のように熱く語っております。
「シンプルで真実である『椿姫』を創り上げたいと思っています。原作にある1840年代のパリの女性を描きます。原作のモデルとなったアルフォンシーヌ・プレシは、1840年代パリ社交界の女王となった女性でした。自由と個人の尊厳を開花させた近代女性の象徴です。ヴェルディは歴史劇を作りたかったのではなく、その当時の現代性、同時代性を表現したかったのです。」
気になる舞台装置、衣裳はというと――
「1幕は、我々は"ヴィオレッタの宮殿"と呼んでいますが、当時の文化の最先端である劇場のホワイエとなります。アルフォンシーヌは、主役女優のように劇場のホワイエに登場していました。2幕2場も同じくパリの"宮殿"ですが、少し雰囲気が変わります。また、全幕を通じてピアノを舞台上に置きます。アルフォンシーヌは、芸術を愛した女性であり、また、ピアノは死の象徴でもあるのです。衣裳については、男性は1850年代の衣裳、女性については、時代にそのまま忠実なのではなくイマジネーションで広げたデザインにしました。」
「今回、特にご注目いただきたいのは、女性のドレスです。女性たちは、ファッションに自分の思いを込めました」今回製作されたドレスは、デザイン、素材が人物毎に異なり、ひとつとして同じものはありません。」とブサールは語ります。
さらに、ブサール氏は「登場人物の内面や人間関係を強調したい」と語りました。ヴィオレッタと彼女を取り巻く人々の人間模様、心情にも注目です。
ブサール氏は、その自らの言葉を実現させるべく、時には自ら演じながら、そして非常に大きな声で激しく、熱く、そして細かく演技指導を行っていました。
そして指揮者は新国立劇場に3回目の登場となるイヴ・アベルです。
来日前から既に親交が深く旧知の仲である両者は、リハーサル中にも密接な打ち合わせをしている姿が見受けられます。
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