プロフィール

【指揮】ジュリアン・サレムクール
Conductor : Julien Salemkour

ドイツ生まれのフランス人。9歳でピアノを習う。16歳でハノーファー音楽大学に入学、和声と対位法をA.ケルペンに師事。卒業後、ザルツブルクでH.H.イエリスとM.ギーレンに指揮を学ぶ。2001年よりベルリン州立歌劇場では、D.バレンボイムが信頼を置くアシスタントとして、急な指揮者変更を含め200 公演以上のオペラ、交響曲、バレエを指揮。オーケストラとの信頼関係を確立し、バランスのとれた音楽創りが高く評価されている期待の若手指揮者。これまでに、ザクセン州立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、ミラノ・スカラ座に客演指揮者として登場しているほか、コンサートの指揮も多い。『魔笛』『ドン・ジョヴァンニ』『コジ・ファン・トゥッテ』『フィガロの結婚』『セビリアの理髪師』『トゥーランドット』『トスカ』『運命の力』『アイーダ』『ドン・カルロ』『マクベス』『マノン』『カーチャ・カバノヴァー』『ローエングリン』『サロメ』『ロミオとジュリエット』『白鳥の湖』など幅広いレパートリーを持つ。11年にベルリン州立歌劇場からカペルマイスターの称号を授与される。新国立劇場初登場。

【演出】チェーザレ・リエヴィ
Production : Cesare Lievi

イタリア北部・ロンバルディア州生まれ。イタリア、ドイツ、オーストリアで80年代に舞台演出家として成功を果たす。ゲーテ、クライスト、ホフマンスタール、チェーホフ、アーサー・ミラーなど、外国作家の劇作を意欲的にイタリア国内外で上演しつづけた。なかでもゲオルク・トラークル作の『青ひげ』が84 年にヴェネツィア・ビエンナーレにて大成功を収めた事は特筆に価する。また、オペラにおいてはミラノ・スカラ座にてシーズンオープニングの『パルジファル』、ウィーン国立歌劇場『ジェズアルド』、メトロポリタン歌劇場『チェネレントラ』、ベルリン・ドイツ・オペラ『マノン』、モデナ市立劇場『放蕩者のなりゆき』、レッジョ・エミリア市立劇場『ピーター・グライムズ』、カターニャ・ベッリーニ大劇場『ラインの黄金』『ワルキューレ』、そしてチューリッヒ歌劇場には90年代より継続的に招かれ『妖精ヴィッリ』『道化師』『シチリア島の夕べの祈り』『スティッフェーリオ』『二人のフォスカリ』『ジュリアス・シーザー』『アルジェのイタリア女』などを演出している。受賞歴では2008年度演劇批評家賞・最優秀作品賞を『1人と、もう1人』(ボート・シュトラウス作)で受賞(ブレシア・サンタ・キアーラ劇場)している。新国立劇場には10年『愛の妙薬』で初演出。

【アディーナ】ニコル・キャベル
Adina : Nicole Cabell

アメリカ・カリフォルニア生まれ。ニューヨーク州イーストマン音楽学校院で声楽を学ぶ。シカゴ・リリック・オペラ『タイス』クロビール(奴隷女)でデビュー、その後も専属歌手として数多くのレパートリーを身につける。メトロポリタン歌劇場、ワシントン・ナショナル・オペラ、アトランタ・オペラ、ブエノスアイレスのコロン劇場などアメリカ各地に出演しているほか、ベルリン・ドイツ・オペラ、英国ロイヤルオペラ、ケルン歌劇場などヨーロッパでも活躍。『愛の妙薬』アディーナ役は、2006年フランスのモンペリエ歌劇場でロールデビューし、以後得意なレパートリーとなっている。その他にも『魔笛』パミーナ、『フィガロの結婚』伯爵夫人とスザンナ、『イドメネオ』イーリア、『フィデリオ』マルツェリーネ、『カルメン』ミカエラ、『真珠とり』レイラ、『ラ・ボエーム』ムゼッタ、『ロメオとジュリエット』ジュリエット、『利口な女狐』タイトルロールなど幅広いレパートリーを持つ。05年BBCカーディフ国際声楽コンクール優勝。07年初来日し武蔵野市民文化会館でリサイタルを開いている。新国立劇場には、12年4月『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・エルヴィーラ役で初登場となる。

【ネモリーノ】アントニーノ・シラグーザ
Nemorino : Antonino Siragusa

イタリア・メッシーナ生まれ。同市のアルカンジェロ・コレッリ音楽アカデミーで学ぶ。1996年にレッチェで『愛の妙薬』ネモリーノを歌ってオペラデビュー。その後ミラノ・スカラ座に『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオでデビュー。その後もイタリア各地の歌劇場に出演し、ウィーン国立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、ベルリン州立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、ハンブルク州立歌劇場、ベルギー王立歌劇場(モネ劇場)、チューリッヒ歌劇場、ロッシーニ・オペラ・フェスティバルなどに出演。『アルジェのイタリア女』リンドーロ、『夢遊病の女』エルヴィーノ、『ジャンニ・スキッキ』リヌッチオ、『セミラーミデ』イドレーノ、『ドン・パスクワーレ』エルネスト、『チェネレントラ』ドン・ラミーロのほか、『清教徒』『ファルスタッフ』『セビリアの理髪師』『愛の妙薬』『真珠とり』『連隊の娘』『ウィリアム・テル』『ランスへの旅』など幅広いレパートリーを誇る。最近は藤原歌劇団公演『セビリアの理髪師』(2011年)アルマヴィーヴァ伯爵や、急遽代役を務めたボローニャ歌劇場『清教徒』アルトゥーロで大喝采を浴びた。新国立劇場には02年『セビリアの理髪師』アルマヴィーヴァ伯爵で初登場し、09年『チェネレントラ』に続き、3回目の登場。

【ベルコーレ】成田博之
Belcore : Narita Hiroyuki

宮城県出身。国立音楽大学声楽学科卒業。同大学院オペラコース修了。二期会オペラ研修所修了。文化庁オペラ研修所修了。第8回日本声楽コンクール第1位。第69回日本音楽コンクール第3位入賞。同時に木下賞を受賞。第5回藤沢オペラコンクール第2位入賞など、数々の栄誉に輝く。文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリアにて研修を積む。2003年アテネで開催された「国際ミトロプーロス声楽コンクール」で最高位入賞(順位なし)。『フィガロの結婚』アルマヴィーヴァ伯爵、『セビリアの理髪師』フィガロ、『イル・トロヴァトーレ』ルーナ伯爵、『カルメン』エスカミーリョなどのほか、『祝い歌が流れる夜に』や『那須与一』等日本オペラにも出演。また東京二期会『ラ・ボエーム』マルチェッロといずれも好評を博す。新国立劇場には07年『西部の娘』ベッロ、10 年『アンドレア・シェニエ』ルーシェ、『トリスタンとイゾルデ』舵取り、平成22年度高校生のためのオペラ鑑賞教室・関西公演『蝶々夫人』シャープレスと平成23年度『愛の妙薬』ベルコーレなどに出演、平成24年度の関西公演『愛の妙薬』にも出演が決まっている。12年2月の『沈黙』ヴァリニャーノにも出演。二期会会員。

【ドゥルカマーラ】レナート・ジローラミ
Dulcamara : Renato Girolami

イタリア・ウンブリア州生まれ。ローマでブルスカンティーニに、ミュンヘン音楽大学でE.ヘフリガーに師事したほか、ベルリンでD.F =ディスカウのマスタークラスを受講。1986/1987のシーズンにパッサウとザルツブルクでオペラのキャリアをスタート。ザルツブルクで歌ったレポレッロが高い評価を受け、ウィーン・フォルクスオーパーと専属契約。91年から96年までウィーン国立歌劇場の専属歌手として多くの舞台に立つ。他にもミラノ・スカラ座、ベルリン州立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場などに出演。『フィガロの結婚』フィガロ、『ドン・ジョヴァンニ』レポレッロ、『愛の妙薬』ドゥルカマーラとベルコーレ、『セビリアの理髪師』バルトロ、『アルジェのイタリア女』タッデオ、『蝶々夫人』シャープレス、『運命の力』メリトーネなど幅広いレパートリーを持つ。日本では、93年にサントリーホールで『ラ・ボエーム』ショナールを歌っている。今後の予定としては、アムステルダム、バルセロナ、ミュンヘンで『イタリアのトルコ人』ドン・ジェロニオ、ハンブルクとミュンヘンでドゥルカマーラとバルトロ、バルセロナとミュンヘンで『運命の力』メリトーネを歌う。新国立劇場初登場。

【ジャンネッタ】九嶋香奈枝
Giannetta : Kushima Kanae

札幌市出身。東京藝術大学卒業。在学中に文化庁芸術祭オペラ『フィガロの結婚』スザンナに出演。新国立劇場研修所第4期修了。文化庁派遣芸術家在外研修員としてミラノへ留学。第54回全日本学生音楽コンクール大学・一般の部全国1位受賞。HIMSコンクール第1位受賞。2005年にはギリシャ・アテネ新国立劇場オープン記念公演ミヒャエル・ハンぺ演出『魔笛』に招聘され15 公演に出演し好評を博す。07年東京二期会『魔笛』パパゲーナに抜擢。新国立劇場では、こどものためのオペラ劇場『ジークフリートの冒険』『スペース・トゥーランドット』等に出演し常に輝きを見せている。新国立劇場本公演では『トスカ』羊飼い、『愛の妙薬』ジャンネッタに出演、ジャンネッタ役で平成23年度高校生のためのオペラ鑑賞教室・関西公演にも出演、平成24年度の関西公演にも出演が決まっている。11年新国立劇場『コジ・ファン・トゥッテ』(演奏会形式)デスピーナに出演し存在感あるチャーミングな歌唱で注目を集めた。また新国立劇場バレエ公演ドミニク・ウォルシュ演出エメラルド・プロジェクト『オルフェオとエウリディーチェ』アムール(歌手)にも出演。二期会会員。

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