こどものためのオペラ劇場 全国公演
パルジファルとふしぎな聖杯

大好評の新国立劇場<こどものためのオペラ劇場>初の全国公演!

東京・新国立劇場が2004年から毎年夏に開催している<こどもオペラ・バレエ劇場>。夏休みの定番として、毎年多くのこどもたちが夢あふれる生の舞台に接し、感動と興奮で目を輝かせています。昨年8月の<こどものためのバレエ劇場「しらゆき姫」>に続き、今年は<こどものためのオペラ劇場>が初めて西日本(兵庫・高松)で上演されます。上演される「パルジファルとふしぎな聖杯」は、19世紀ドイツの偉大な作曲家ワーグナーの「パルジファル」と「ラインの黄金」をベースにして、新国立劇場が今年新たに制作するオリジナル作品。主人公パルジファルの愛と冒険、そして不思議な聖杯が生む奇跡の物語が、美しく壮大な音楽によって繰り広げられます。ワーグナーの音楽のエッセンスが凝縮され、上演時間は約1時間15分。2011年の夏休み、ご家族、お友達と一緒に、あなたもオペラ・デビューを飾りましょう!

ものがたり

どこかの時代の、どこかの星。モン・サルヴァート王国の神殿の奥に、王家に代々伝わる聖杯と聖なる剣が納められている。この二つを合体すると不思議なパワーが働き、王国は平和を保っている。国王ティトレルは、忠臣アンフォルタスほか聖杯の騎士たちに聖杯と槍を守らせていたが、後継者が決まらぬまま他界。ティトレルの葬儀中に執り行った聖杯の儀式に黒魔術を使う邪悪なクリンゾールが仲間を引き連れて現れ、聖なる槍を奪い去る。アンフォルタスが聖なる槍で深手を負い床に伏していると、夢の中で「清き愚か者 現れて 我らの王となる」との預言を受ける。彼は、聖なる鳥、白鳥を射落した罪を咎められたパルジファルを、預言に関係するのではないかと思い立ち、聖杯の儀式に参加させる。すると、聖杯の覆いを取るごとに奇跡が起こり、白鳥の言葉がわかるようになったパルジファルと、聖杯のパワーで傷が治った白鳥のマグダレーナの間に特別な気持ちが芽生える。天の声によって聖杯奪回の使命に目覚めたパルジファルは、世界征服を企むクリングゾールが治めるモン・ディアーヴォロに攻め込む。魔法の誘惑にあい、危機一髪のところでマグダレーナに救われたパルジファルは、聖なる槍を奪い返し、槍のパワーでアンフォルタスを救う。喜ぶ聖杯の騎士たちをよそに、マグダレーナをうっかり置き去りにしたことに気づいたパルジファルは、廃墟と化したモン・ディアーヴォロに戻る。命を失った白鳥のマグダレーナを見つけると、彼女が大切な存在であったことに気付き深く悲しむ。しかし、聖杯と聖なる槍を合体させる聖杯の儀式を執り行うと、奇蹟が起こり、白鳥のマグダレーナは瞬く間に美しい王女の姿となって甦る。周囲は花々が咲き乱れ、一同、新王パルジファルの誕生と后マグダレーナとの結婚を喜ぶ。

<高松公演>
【主催】財団法人高松市文化芸術財団/高松市
【後援】高松市教育委員会
【制作】新国立劇場


<兵庫公演>
【主催】財団法人朝日新聞文化財団/大阪国際フェスティバル協会/朝日新聞社/兵庫県/兵庫県立芸術文化センター
【協賛】ダイキン工業株式会社/大和ハウス工業株式会社
【協力】朝日小学生新聞
【制作】新国立劇場