プロフィール

【指揮】ラルフ・ヴァイケルト
Conductor : Ralf Weikert

オーストリア生まれ。リンツのブルックナー音楽院を経て、ウィーン音楽院のハンス・スワロフスキー教授のもとで学ぶ。1965年にはコペンハーゲン、ニコライ・マルコ・コンクールにて第1位を獲得、その翌年にはオーストリア文化省よりモーツァルト解釈賞を与えられる。75年にはカール・ベーム本人よりカール・ベーム賞受賞。77年までボン歌劇場の音楽監督をつとめた後、フランクフルト歌劇場音楽総監督、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団および州立劇場の首席指揮者、チューリッヒ歌劇場音楽監督を歴任。また、ウィーン国立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、バイエルン州立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、サンフランシスコ・オペラといった世界の一流歌劇場に登場。ザルツブルク音楽祭、エクサンプロヴァンス音楽祭、ブレゲンツ音楽祭、ヴェローナ・ディ・アレーナに定期的に客演している。オペラ、コンサートのLP, CD録音、さらにはラジオ、テレビ放送も多く、「エコー・クラシック」(2005年)など受賞多数。
92年以降はフリーの指揮者としてウィーン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場、ドレスデン州立歌劇場などに定期的に登場。またウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、北京フィルハーモニー管弦楽団、イングリッシュ・チェンバー・オーケストラ、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団といった有名なオーケストラとも共演。日本にはNHK交響楽団定期演奏会や東京交響楽団公演、二期会公演『ナクソス島のアリアドネ』などで来日。最近ではヘルシンキのフィンランド国立歌劇場で『ニーベルングの指環』(チクルス公演を2度指揮)、『アラベッラ』『サロメ』『後宮からの誘拐』『フィデリオ』、チューリッヒ歌劇場では『魔笛』『セビリアの理髪師』『マリア・ストゥアルダ』『こうもり』『ランメルモールのルチア』、ドレスデン州立歌劇場『アルジェのイタリア女』、ハンブルク州立歌劇場『カルメン』、バイエルン州立歌劇場『セビリアの理髪師』『アンナ・ボレーナ』、ウィーン国立歌劇場『ホフマン物語』『道化師』『ジャンニ・スキッキ』、ベルリン・ドイツ・オペラ『イドメネオ』、ストックホルム王立歌劇場『エレクトラ』などを指揮している。新国立劇場初登場。

【演出】アウグスト・エファーディング
Production : August Everding

1928 年ドイツのヴェストファーレン州ボットロップに生まれる。ボン大学およびミュンヘン大学で哲学、ドイツ文学、演劇学を修める。ミュンヘン・カンマーシュピーレで演出助手として研鑽を積み、その後各地で演出家として活躍。63 年に同劇場のインテンダント、73 年にハンブルク州立歌劇場、77 年にバイエルン州立歌劇場の総監督となり、82 年にはバイエルン州の全州立劇場の総監督に就任、93 年にバイエルン州テアトロアカデミー総監督兼理事長となる。99 年ミュンヘンにて逝去。生前は、ドイツ劇場連盟をはじめとする芸術文化関係団体の要職を歴任するかたわら演出家としても積極的に活躍した。

【サロメ】エリカ・ズンネガルド
Salome : Erika Sunnegardh

ストックホルム生まれ。イスラエル、タングルウッド、ブリテン=ピアーズ音楽学校など各地で奨学生として声楽を学ぶ。1999 年にアーロン・コープランド音楽学校を卒業。2004 年9月にスウェーデンのマルメ歌劇場で『トゥーランドット』タイトルロールでオペラデビューを飾る。これまでにウィーン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、ボローニャ歌劇場、バルセロナのリセウ劇場などに出演。『トスカ』タイトルロール、『マクベス』マクベス夫人、『フィデリオ』レオノーレ、『さまよれるオランダ人』ゼンタ、『サロメ』タイトルロール、『ワルキューレ』ヘルムヴィーゲ/ゲルヒルデ、『エレクトラ』クリテムネストラなどをレパートリーとする。2006 年6月にメトロポリタン歌劇場公演で来日している。新国立劇場初登場。

【ヘロデ】スコット・マックアリスター
Herodes : Scott MacAllister

アメリカ・コロラド州生まれ。アイダホ大学およびニューイングランド音楽院で学ぶ。ウェスタン・オペラ・サンフランシスコでの活動後、ヨーロッパに渡り、フェニーチェ歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ミュンヘン・ゲルトナープラッツ劇場のほか、ライプツィヒ、マンハイム、フランクフルト、デュッセルドルフ、ドレスデン、ウィーン・フォルクスオーパーなどに出演。主なレパートリーには『魔弾の射手』マックス、『ジークフリート』タイトルロール、『ホフマン物語』タイトルロール、『仮面舞踏会』リッカルド、『パルジファル』タイトルロール、『カルメン』ドン・ホセ、『リゴレット』マントヴァ侯爵などがある。昨シーズンにはニュルンベルクとライプツィヒにて『ローエングリン』タイトルロール、アムステルダム、サンタフェ、ハンブルクにて『ナクソス島のアリアドネ』バッカス、ハンブルクにて『画家マティス』枢機卿、キールおよびチューリッヒにて『フィデリオ』フロレスタン、フランクフルト、キール、ハノーファー、エッセンにて『タンホイザー』タイトルロール、『影のない女』皇帝役で大成功を収めた。ワーグナー、R.シュトラウス歌手として引く手あまたである。新国立劇場初登場。

【ヘロディアス】ハンナ・シュヴァルツ
Herodias : Hanna Schwarz

ハンブルク生まれ。心理学を学んだ後に、ハノーファーで声楽を学ぶ。当地で『ワルキューレ』ジークルーネを歌ってオペラデビュー。その後ハンブルク州立歌劇場と契約。1975 年よりバイロイト音楽祭に出演し、エルダ、フリッカ、ブランゲーネ、ヴァルトラウテを歌う。これまでにメトロポリタン歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ザクセン州立歌劇場(ドレスデン・ゼンパー・オペラ)、ベルリン・ドイツ・オペラ、英国ロイヤルオペラ、ザルツブルク音楽祭などに出演。『パルジファル』クンドリ、『ルル』ゲシュヴィッツ伯爵令嬢、『サロメ』ヘロディアス、『エレクトラ』クリテムネストラ、『影のない女』乳母、『ばらの騎士』オクタヴィアン、『カルメン』タイトルロールなどを歌っている。今後の予定として、セビリアで『ラインの黄金』、バーゼルで『スペードの女王』、ザルツブルク音楽祭などがある。新国立劇場には2003 年3月『ジークフリート』エルダで登場している。

【ヨハナーン】ジョン・ヴェーグナー
Johanaan : John Wegner

ドイツのヘアボルン生まれ。メルボルンで学ぶ。1981 年にシドニーでブリテンの『真夏の夜の夢』シーシアスでオペラデビュー。オーストラリア・オペラでバス歌手として活躍後、渡欧しヘルデン・バリトンとしてカールスルーエ、ライン・ドイツ・オペラで研鑽を積む。以来、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、プラハ国立歌劇場、ミラノ・スカラ座など各地に登場。2008 年に『ローエングリン』テルラムントでウィーン国立歌劇場にデビュー。バイロイト音楽祭では1997年に『ラインの黄金』ドンナーでデビュー後、『タンホイザー』ビーテロルフ、『ローエングリン』テルラムント、『パルジファル』クリングゾール、『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナールなどで度々出演している。ほかにも『ドン・ジョヴァンニ』レポレッロ、『トスカ』スカルピア、『オテロ』イアーゴ、『ニーベルングの指環』のヴォータン、さすらい人、アルベリヒ、『イーゴリ公』タイトルロールなど幅広いレパートリーを持つ。2011 年には『フィデリオ』ドン・ピツァロで英国ロイヤルオペラにデビューする。新国立劇場には08 年『サロメ』ヨハナーン、10 年『カルメン』エスカミーリョに続いて3 回目の出演。

【ナラボート】望月哲也
Naraboth : Mochizuki Tetsuya

東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院音楽科修士課程オペラ科修了。学部在学中に安宅賞、松田トシ賞を受賞。NTTドコモより奨学金を授与。文化庁新進芸術家海外留学制度研修員。ウィーン国立音楽大学研究課程リート・オラトリオ科にて研鑽を積む。第35 回日伊声楽コンコルソ第3 位入賞。第70 回日本音楽コンクール第2 位入賞。『ドン・ジョヴァンニ』『コジ・ファン・トゥッテ』『愛の妙薬』『セビリアの理髪師』『ポッペアの戴冠』『ナクソス島のアリアドネ』『サロメ』『エジプトのヘレナ』『ニュルンベルクのマイスタージンガー』などに出演。二期会とハンブルク州立歌劇場共同制作『皇帝ティトの慈悲』で高い評価を得た。その後も東京二期会『カプリッチョ』若き音楽家フラマン、『ラ・ボエーム』ロドルフォ等に出演。新国立劇場には『アラベッラ』エレメル伯爵、『トリスタンとイゾルデ』牧童等出演が続いている。二期会会員。

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