平成22年度 新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室
カルメン

  • Georges Bizet:Carmen
    ジョルジュ・ビゼー/全3幕
    【フランス語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

2007年初演のプロダクション。同年9月演劇芸術監督に就任した鵜山仁が新国立劇場オペラ初演出となった人気作品です。『カルメン』の演出について、「これは観る人の欲望が絵に描いたように実現するオペラです。ホセとカルメンの愛のピーク、“生(性)の究極が死に通ずる”クライマックスに至るまで、とにかく楽しみ満載のオペラですが、それらを描き切るために、フラメンコや闘牛士といったスペイン風俗など、視覚的な要素もふんだんに取り入れて、この絢爛たるドラマ、客席の皆様に“しゃぶり尽くして”いただければと願っています」と語りました。

ものがたり

たばこ工場で働くカルメンは町の男達の人気者。ある日、自分に無関心な伍長のドン・ホセに興味を抱き、彼に赤い花を投げつけて誘惑する。彼にはミカエラという許婚がいたが、カルメンの魅力と誘惑に負け、女工同士の喧嘩がもとで逮捕されたカルメンを、護送中逃がしてしまう。この罪で牢に入れられたホセは、釈放されると真っ先に、酒場で待つカルメンのもとに走る。カルメンは歌と踊りで彼をもてなすが、帰営ラッパの音に兵舎へ帰ろうとするホセをなじり、 自分への愛の証としてジプシーの密輸団の仲間になるよう迫る。ホセはカルメンの魅力に負けて密輸団の一員となるが、当のカルメンは既にホセに飽き、以前酒場でカルメンを見初めた花形闘牛士エスカミーリョにのりかえる。恋敵エスカミーリョに業を煮やすホセのもとに、ホセの母の危篤を伝えようとミカエラが現われる。ホセは、カルメンへの想いに後ろ髪を引かれつつもこの場はミカエラと山を下りる。 闘牛の日、カルメンを取り戻したい一心のホセは、群衆でにぎわう闘牛場前の広場に行く。着飾ったカルメンは闘牛へ向かう恋人、エスカミーリョと愛の言葉を交わして彼を闘牛場へ送り出す。一人残ったカルメンの前に突然ホセが現われ、よりを戻そうと懇願するがもはや相手にされない。嫉妬に逆上したホセは、隠し持った短刀でカルメンの胸を突く。

【助成】
財団法人 ローム ミュージック ファンデーション
【協賛】
ローム株式会社
株式会社損害保険ジャパン