プロフィール

【指 揮】広上淳一 Conductor : Hirokami Junichi
東京生まれ。東京音楽大学指揮科に学ぶ。第1回キリル・コンドラシン国際指揮者コンクールに優勝し、国際的な活動を開始。ノールショピング交響楽団首席指揮者、日本フィルハーモニー交響楽団正指揮者、リンブルク交響楽団首席指揮者、コロンバス交響楽団音楽監督を歴任する傍らフランス国立管弦楽団、ベルリン放送交響楽団、ウィーン交響楽団など欧米各地で客演。2007年夏にはサイトウ・キネン・フェスティバル松本に招聘され、ハイドンとラフマニノフ、08年5月には小澤征爾の代役として急遽、水戸室内管弦楽団の指揮台にたち、モーツァルト、べートーヴェンほかのプログラムでともに絶賛を博した。オペラ指揮の分野でも1989、90年のシドニー歌劇場におけるヴェルディの『仮面舞踏会』や『リゴレット』が高く評価されたのをはじめ、最近では藤原歌劇団公演『椿姫』、関西二期会公演『フィガロの結婚』、日生劇場『後宮からの逃走』、『利口な女狐の物語』が記憶に新しい。新国立劇場初登場。

【演 出】ルーカ・ロンコーニ Production : Luca Ronconi
チュニジア・スース生まれ。ローマで演劇を学んだ後俳優として活躍。1963年演出家に転身、斬新な作品を次々と発表し、鬼才演出家として名を成す。67年トリノのテアトロ・レッジョでオネゲル『火刑台上のジャンヌ・ダルク』などを手掛けてオペラの演出に進出。ミラノ・スカラ座に73年『ワルキューレ』でデビュー、77年にはアバド指揮『ドン・カルロ』の成功でオペラ演出家としての名声を確立、88年ムーティ指揮『ウィリアム・テル』で全幕バックをスライドで構成し話題を集めた。他の演出作品は、ザルツブルク音楽祭の『ドン・ジョヴァンニ』、ミラノ・スカラ座の『ナクソス島のアリアドネ』などがある。ルキーノ・ヴィスコンティたちの後を受けた第二世代として独自の世界観と美学を以って、イタリアを中心に世界の主要歌劇場で活躍。74年から76年までヴェネツィア・ビエンナーレの演劇部門の監督、98年からはミラノのピッコロ劇場の芸術監督を務めている。

ヴィオレッタ:パトリツィア・チョーフィ Violetta Valéry : Patrizia Ciofi
シエナ生まれ。これまでにミラノ・スカラ座、英国ロイヤルオペラ、パリ・オペラ座、パリ・シャトレ座、マドリッドのレアル劇場、ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場、ロッシーニ・オペラ・フェスティバルなどに出演。『椿姫』ヴィオレッタ、『ファルスタッフ』、『ランメルモールのルチア』タイトルロール、『フィガロの結婚』スザンナ、『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・アンナ、『タンクレディ』アメナイーデ、『ポッペアの戴冠』タイトルロールなどを歌っている。2010年にはバルセロナで『連帯の娘』マリー、ウィーンで『リゴレット』ジルダ、11年にはサン・ディエゴで『ばらの騎士』ゾフィー、ビルバオで『ロミオとジュリエット』ジュリエットなどに出演予定。新国立劇場初登場。

アルフレード:ウーキュン・キム Alfredo Germont : Woo-Kyung Kim
ソウル生まれ。同市の漢陽大学、ミュンヘン音楽大学で学ぶ。2003/2004シーズンよりザクセン州立歌劇場の専属歌手。バイエルン州立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、メトロポリタン歌劇場、英国ロイヤルオペラなどに出演。『魔笛』タミーノ、『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオ、『椿姫』アルフレード、『リゴレット』マントヴァ公爵、『ナブッコ』イズマエーレ、『オテロ』カッシオ、『ファルスタッフ』フェントンなどをレパートリーとする。今後は、2010年バイエルン州立歌劇場で『椿姫』、ザクセン州立歌劇場で『ファウスト』、ハンブルク州立歌劇場と2011年バイエルン州立歌劇場で『ラ・ボエーム』、ザクセン州立歌劇場で『オテロ』、2012年トゥールーズで『皇帝ティトゥスの慈悲』タイトルロールなどに出演予定。新国立劇場初登場。

ジェルモン:ルチオ・ガッロ Giorgio Germont : Lucio Gallo
イタリアのタラント生まれ。これまでにウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、バイエルン州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、英国ロイヤルオペラ、メトロポリタン歌劇場、ザルツブルク音楽祭などに出演。『ドン・ジョヴァンニ』タイトルロールとレポレッロ、『マクベス』タイトルロール、『オテロ』イアーゴ、『さまよえるオランダ人』タイトルロール、『トスカ』スカルピア、『カルメン』エスカミーリョ、『フィデリオ』ドン・ピツァロなどレパートリーは幅広い。今後の予定としては、ベルリン州立歌劇場、ザクセン州立歌劇場およびウィーン国立歌劇場で『トスカ』、英国ロイヤルオペラ『ジャンニ・スキッキ』などがある。新国立劇場には『西部の娘』『ドン・ジョヴァンニ』『オテロ』に続き4回目の登場。

フローラ:小野和歌子 Flora Bervoix : Ono Wakako
東京出身。東京芸術大学音楽学部声楽科卒業、同大学院修士課程修了。2000年日生劇場オペラ教室『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼル役でオペラデビュー。04年よりローマに留学、翌年から2年間チューリッヒ歌劇場インターナショナル・オペラ・スタジオに所属。06年アダム・フィッシャー指揮『利口な女狐の物語』でチューリッヒ歌劇場デビュー。同劇場でサンティ指揮のザンドナーイ『フランチェスカ・ダ・リミニ』ズマラーグディに急遽代役に抜擢された。08年『ばらの騎士』オクタヴィアンでローマ歌劇場デビュー。第20回五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞し、09年夏には、ドイツのバート・ヴィルトバードのロッシーニ・オペラ・フェスティバルに参加した。ローマ在住。新国立劇場初登場。

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