平成22年度 新国立劇場 地域招聘公演
新潟シティバレエ
角兵衛獅子

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  • 中劇場

新潟県西蒲原郡月潟村は角兵衛獅子(越後獅子)発祥の地。江戸末期には最も盛んで、70余名の親方が、各々7、8人の子供をかかえ、曲芸団として旅興行に出ていました。本来角兵衛獅子は様々な理由で親と離れ離れになった子供たちを集めて獅子舞を仕込み、大道芸人として諸国を勧進して歩く旅芸人でした。年に一度の月潟村の地蔵祭りには全員が帰省し、獅子舞を競演する慣習があったため、この盛大な行事は諸国に知れ渡っており、母子対面を願って、地蔵祭りにはるばる諸国から子供たちの母親が集まってくるのが常でした。
これをもとに、橘秋子が振り付け、山内正が作曲したのがこの『角兵衛獅子』です。

ものがたり

年に一度の地蔵祭りで角兵衛獅子の競演が始まり、姉妹も参加している。親の見つかった仲間を羨ましく思い、妹は夕暮れの村はずれまで追いかけていく。姉は妹をひきとめようとするが、ふと後を見ると去年江戸で会った虚無僧が立っている。姉は懐かしさでいっぱいになり、虚無僧も姉にみやげの簪を渡し、ともに再会を喜び合う。姉妹を探しに来た親方がこの様子を見て怒りののしる。虚無僧は立ち去り、姉妹は泣き泣きさらしを振って別れを惜しむのだった。