プロフィール

【振 付】ケネス・マクミラン Choreography : Kenneth MacMillan
1929年スコットランド生まれ。サドラーズウエルズ(現ロイヤル)バレエ学校で学び、46年にはサドラーズウエルズ・シアター・バレエの創立メンバーとなる。その後コヴェント・ガーデン(ロイヤルバレエ)に移籍、優秀なクラシック・ダンサーとしてだけでなく、面白く共感を呼ぶマイムも得意とした。52年にサドラーズウエルズに戻り、若手ダンサーたちの自主公演で処女作『ソンナンビュリズム』(1953年)などを発表、好評を得たことから、振付家としての活動を開始。『隠れ家』(1957年)、『招待』(1960年)でリン・シーモアを起用、優れた演技力を発揮した彼女は以後20年近くに渡りマクミランのミューズとなる。マクミラン初の全幕バレエ『ロメオとジュリエット』はリン・シーモアとクリストファー・ゲイブルのために振り付けられ、65年コヴェントガーデンで初演された。バレエ学校時代の仲間であるジョン・クランコが芸術監督を務めるシュツットガルト・バレエでマーラーの歌曲による『大地の歌』が65年に初演されるなど、シュッツトガルト・バレエに多くの作品を提供する。66年にはベルリン・ドイツ・オペラにバレエ芸術監督して招かれ、『眠れる森の美女』や『白鳥の湖』の演出、一幕ものの『アナスタシア』の振付などを手掛ける。70年にはアシュトンの後任としてロイヤルバレエのバレエ芸術監督に就任。3幕ものにリメイクされた『アナスタシア』や『マノン』などの長編バレエなど自らの作品に加え、ロビンズ、バランシン、ノイマイヤーなど他の振付家の作品をレパートリーに加える。振付に専念するため77年に芸術監督を辞任し、78年に『マイヤリング』全3幕を発表、以後『グローリア』(1980年)、『イサドラ』(1981年)などを振り付ける。『影の峡谷』(1983年)では、アレッサンドラ・フェリを見出し、84年にアメリカン・バレエ・シアターからアソシエイト・アーティステイック・ディレクターとして招かれた際フェリを同行し、『マノン』『ロメオとジュリエット』などがアメリカン・バレエ・シアターのレパートリーに加わった。ダーシー・バッセル主演の『パゴダの王子』(1989年)、バッセルとイレク・ムハメドフ主演の『冬の夢』(1991年)、ムハメドフとヴィヴィアナ・デュランテに『ユダの木』(1992年)を振り付けた。92年『マイヤリング』上演中の英国ロイヤルバレエの楽屋で死去。同じ夜、バーミンガム・ロイヤルバレエでは、マクミラン版『ロメオとジュリエット』が上演されていた。

【ダンサー】リアン・ベンジャミン
(英国ロイヤルバレエ プリンシパル)
Dancer : Leanne Benjamin

オーストラリア生まれ。英国ロイヤル・バレエ学校で学び、アデリン・ジェニー・コンクール金賞、ローザンヌ賞受賞。1992年に英国ロイヤルバレエに入団、その春にプリンシパルに昇格。サドラーズ・ウェルズ・ロイヤルバレエ、ENB、ベルリン・ドイツ・バレエでもプリンシパルを務めた。主なレパートリーに「白鳥の湖」「ジゼル」「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」「ラ・バヤデール」「ドン・キホーテ」「コッペリア」「火の鳥」「シンデレラ」「リーズの結婚」「真夏の夜の夢」「マノン」「ロメオとジュリエット」など。初演作品にビントレー振付「メモルフォーシス」「オマージュ・トゥ・ザ・クイーン」、サープ振付「ミスター・ワールドリー・ワイズ」など。2005年OBEに、2010年にはサウスバンク・ショー・アワードの最優秀バレリーナ賞を受賞。新国立劇場初登場。

【ダンサー】セザール・モラレス
(英国バーミンガム・ロイヤルバレエ プリンシパル)
Dancer : César Morales

チリ生まれ。スカラシップを得てヒューストン・バレエ・アカデミーでバレエを学び、16歳でサンチアゴ・バレエに入団、入団後2年も経たないうちにプリンシパルに昇格。際立って素晴らしいテクニックを持ったダンサーで、プラハ国際バレエ・コンクールとニューヨーク国際バレエ・コンクールで金賞を受賞。チリで開催されたプロフェッショナル・ダンサーのコンクールでもAltazor 賞を受賞。2004年イングリッシュ・ナショナル・バレエに入団、06年ウィーン国立歌劇場プリンシパル・ゲストダンサーとなる。08年バーミンガム・ロイヤルバレエ入団。BRBではドラマティックな役で、役柄への深い理解力と繊細さでクラシックバレエダンサーとしての優れた資質を示す。「美女と野獣」の野獣役から「ペンギン・カフェ」のシマウマ、「ロメオとジュリエット」のロメオまで非常に幅広いレパートリーを持つ。

【ダンサー】デニス・マトヴィエンコ
(マリインスキー劇場 プリンシパル)
Dancer : Denys Matviyenko

ウクライナ国立キエフ・バレエ学校で学び、97年にシェフチェンコ記念ウクライナ国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場バレエ(キエフ・バレエ)に入団した。主なレパートリーには、チャイコフスキーの三大バレエをはじめ、「ドン・キホーテ」などの古典バレエの主役から「ロメオとジュリエット」、アロソン振付「カルメン組曲」などがある。主な受賞歴に96年のキエフのセルジュ・リファール国際バレエ・コンクール第2位、97年にルクセンブルク国際バレエ・コンクールのグランプリ、99年には名古屋国際バレエ・コンクール第1位及びニジンスキー賞などの受賞がある。05年第10回モスクワ国際バレエ・コンクールでグランプリを受賞。新国立劇場には、2000年3月の「ドン・キホーテ」で初登場し以後、「眠れる森の美女」、「ジゼル」、「くるみ割り人形」などシーズン客演し、ダイナミックな舞台で観客を魅了し続ける。2003/2004シーズンからはシーズンゲストダンサーとして新国立劇場に登場する。その後「マノン」「ロメオとジュリエット」「ラ・バヤデール」「椿姫」サープ振付「プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ」など多くの作品で主役を演じる。新国立劇場バレエ団のワシントン公演「ライモンダ」、ボリショイ劇場公演「椿姫」などでも主演。現在はマイリンスキー劇場プリンシパル、ボリショイ劇場ゲストソリストとして活躍の場を広げている。

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