プロフィール

【振 付】フレデリック・アシュトン Choreography : Frederick Ashton
「バレエのシェイクスピア」と称された叙情性とユーモアに溢れた作風を持つ。20世紀の真の巨匠ともいうべきロイヤルバレエの振付家で、名キャラクター・ダンサーでもあった。1904年南米エクアドル生まれの英国人で少年時代にアンナ・パヴロワの舞台を観てバレエを志す。英国に戻って学業を終えた後、レオニード・マシーンに入門。さらにマリー・ランベール他著名な教師に師事して、種々の舞台に立つ。その一方で、26年には振付家処女作『ファッションの悲劇』を発表する。28年にはパリのイダ・ルビンスタインの舞踊団にダンサーとして参加し、ブロニスラヴァ・ニジンスカの作風から大きな影響を受ける。翌29年ロンドンに戻り、本格的な創作活動を開始。35年に英国ロイヤルバレエの前身ヴィック・ウェルズ・バレエにダンサー兼振付家として招かれる。同時期に入団しやがて英国最高のバレリーナに成長するマーゴ・フォンテインに多くの新作を振り付け、バレエ団発展の原動力となるとともに、英国バレエ独自の気風を確立した。63年には設立者ニネット・ド・ヴァロワの後を継いで芸術監督に就任。70年の退任後も80年代半ばまで創作を続け、88年に英国サセックスにて永眠。代表作に初の全幕バレエ『シンデレラ』、マーゴ・フォンテインのための『オンディーヌ』、一幕の物語作品『真夏の夜の夢』『田園の出来事』、抽象バレエの『シンフォニック・ヴァリエーションズ』『ラ・ヴァルス』、映画ではハリネズミを自演した『ピーター・ラビットと仲間たち』などがある。

【作 曲】セルゲイ・プロコフィエフ Music : Sergey Prokofiev
ウクライナ生まれ。ペテルブルグ音楽院で作曲とピアノ、指揮科を専攻。リャードフ、リムスキー=コルサコフらに学び、1914年にロンドンを訪れ、ストラヴィンスキー、ラヴェルの作品に接する。バレエ・リュスを率いるディアギレフにすすめられ、ロシア的な題材のバレエ音楽を書き始める。後期バレエ・リュスと深く関わり『鋼鉄の歩み』とバレエ・リュス最後の新作『放蕩息子』を作曲した。ロシア革命後アメリカ滞在を経て34年には祖国に移住。共産党政権下の厳しい状況の中で精力的に活動を続け、作曲家として高い地位を築く。20世紀物語バレエの最高傑作のひとつとなった『ロメオとジュリエット』、ボリショイ劇場バレエのための『シンデレラ』、『石の花』と名作を次々と発表した。

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